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金曜日の夜。会社近くの居酒屋。 坂田と山崎は向かい合ってビールを傾けていた。 山崎:「この後どうします?まだいけますか?」 坂田:「明日休みだし、朝まで飲めるよ」 山崎の目が光った。 山崎:「じゃあ、クラブ行きましょう」 坂田:「クラブ!?」 坂田は少し眉を上げた。 坂田:「まぁ……良いけど」 坂田:(心の声)(39歳がクラブか。まあ、たまにはいいか) 2人は会計を済ませ、渋谷へと向かった。 Scene 2|クラブ、撃沈 渋谷の地下クラブ。重低音が体に響く。 照明が点滅する薄暗い空間に、若い男女がひしめき合っている。 坂田:「若い子ばっかりだね」 山崎:「最高っすね!」 2人はドリンクを片手に、声をかけ始めた。 山崎:「ねえ、一緒に飲もうよ」 女性A:「結構です」 坂田:「どこから来たの?よかったら──」 女性B:「ちょっとごめんなさい」 30分後。 坂田と山崎は壁際で並んでいた。 山崎:「……全滅っすね」 坂田:「うん」 重低音だけが、容赦なく響き続けていた。 山崎:「坂田さん、外で潰れてる女捕まえましょうよ」 坂田:「ありだねぇ」 2人はクラブを出た。 Scene 3|第一回・失敗 クラブの外。深夜の路上。 ビルの壁際に、1人の女性が座り込んでいた。 明らかに飲みすぎている。 坂田はゆっくりと近づいた。 坂田:「大丈夫〜?」 女性:「……」 坂田:「ここ危ないから、ゆっくり休めるところ行こうかぁ?」 女性は顔を上げ、坂田をじろりと見た。 女性:「キモいからあっち行け」 坂田:「それは無理だねぇ〜」 山崎:(心の声)(キモい言われても引き下がらない坂田さん、さすがっす) 坂田はその後も粘ったが、最終的に女性の友人グループが迎えに来て終了した。 山崎:「完敗っすね」 坂田:「うん。まあ今日はしょうがない」 2人は肩を落として帰った。 Scene 4|リベンジ前夜 翌週。また居酒屋。 坂田:「先週のリベンジしにクラブ行くか」 山崎:「行きましょう!」 坂田はこの1週間、ある準備をしていた。 会社の同僚から「これ絶対試してみてください」と勧められた練り香水──ステラホワイト。 Amazonで注文し、今日届いていた。 居酒屋を出る前にトイレで手首と首元に塗り込んだ。 坂田:(心の声)(さて、今日はどうなるかな) 2人は再び渋谷へと向かった。 Scene 5|リベンジの夜 深夜。同じクラブの前。 今夜もクラブの外には、酔った客が数人たむろしている。 坂田が辺りを見渡すと── ビルの壁際に、1人の金髪の女性が横になっていた。 坂田:(心の声)(いたいた) 坂田はゆっくりと近づき、女性の肩をトントンと叩いた。 坂田:「こんなところで横になってたら危ないよぉ〜」 女性はうっすらと目を開けた。 坂田:「水買ってきてあげようか?」 その瞬間。 女性の手が、坂田の手首を掴んだ。 ぐっ。 坂田:「お、おっ」 女性はそのまま体を起こし、坂田の首元へとふらふらと抱きついてきた。 あいり:「……いい匂いがする」 あいり:「ハァハァ……」 深く、吸い込む。 あいり:「ハァハァ……」 また吸い込む。 今にも昇天しそうな勢いで、何度も何度も匂いを嗅ぎ続けている。 坂田:(心の声)(捕まえちゃったねぇ) 山崎は少し離れたところから、口を半開きにして眺めていた。 山崎:(心の声)(おっ!激アツ展開来たか!?) 坂田:「ゆっくり休めるところ行こうか」 あいり:「……うん」 小さく頷く。 山崎が素早く近づいてきた。 山崎:「坂田さん、自分も一緒にいいっすか?」 坂田:「いいよぉ〜」 Scene 6|ホテルにて ホテル街。3人は一室へと入った。 部屋に入るなり、あいりはベッドに倒れ込んだ。 しかし意識はある。 あいりはベッドの上で坂田の方へと手を伸ばした。 あいり:「……こっち来て」 坂田:「はいはい」 坂田がベッドの端に腰を下ろすと、あいりは即座に坂田の首元に顔を埋めた。 あいり:「ハァ……またこの匂い」 あいり:「好きすぎる……」 坂田:(心の声)(この子、本当に匂いが好きなんだな) 山崎はソファに座りながら、2人の様子を眺めていた。 山崎:(心の声)(俺の出番は……) 坂田:「山崎もこっち来いよ」 山崎:「いいんすか」 坂田:「まあ、狭いけどな」 山崎:「問題ないっす」 薄暗いホテルの部屋の中、重低音とは無縁の静かな時間が流れていった。 Scene 7|翌朝 朝。ホテルのロビー。 坂田と山崎は並んでホテルを出た。 2人とも、スッキリとした顔をしている。 山崎:「……最高の夜でしたね」 坂田:「あぁ」 山崎:「先週と今週、何が違ったんすか?」 坂田:「これだよ」 坂田はポケットからステラホワイトを取り出した。 山崎:「なんすかそれ」 坂田:「練り香水。これ塗ってたら向こうから来たんだよ」 山崎:「え…俺も欲しいっす」 坂田:「Amazonで買えるよ。ステラホワイトで検索して」 山崎はすぐさまスマホを取り出した。 山崎:「今ポチります」 朝の渋谷の街に、2人の足音が響いた。 清々しい朝だった。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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金曜日の深夜。繁華街の路上。 石田浩二は千鳥足で駅の改札をくぐろうとして止まった。 改札の電光掲示板に、無情な文字が並んでいる。 『本日の終電は終了しました』 浩二:「飲みすぎたー」 反省はしていない。 しかし現実は受け入れなければならない。 浩二:「タクシーだと高いし……漫喫泊まるか」 浩二はスマホで近くの漫画喫茶を検索し、ふらふらと歩き出した。 Scene 2|漫喫へ 深夜1時。漫画喫茶「コミックパラダイス」。 浩二は受付のスタッフに部屋を聞いた。 スタッフ:「現在、喫煙ルームの空きがなくて……禁煙の完全個室のみご案内できます」 浩二:「禁煙か……まあいいか」 スタッフ:「喫煙所は2階にございます」 浩二:「わかりました」 案内された鍵付きの完全個室に荷物を置いた。 狭いが、プライベート空間だ。 浩二:「一服してくるか」 Scene 3|喫煙所にて 2階の喫煙所。 2人も入れば窮屈になる小さなガラス張りの空間だ。 浩二はタバコに火をつけ煙を吐き出した。 しばらくしてドアが開いた。 若い女性が入ってきた。 浩二:(心の声)(……可愛い子だな) アイドルのような顔立ち。 深夜の漫画喫茶にいるとは思えないような整った外見だ。 女性はバッグをごそごそと探り始めた。 ゆな:「すみません、ライター貸してくれません?」 浩二:「どうぞ」 ゆなはタバコに火をつけ一口吸った。 ゆな:「ありがとうございます」 浩二はタバコを吸い終え、喫煙所を出た。 ゆなも、ほぼ同じタイミングで出てきた。 二人は無言のままそれぞれの部屋へと向かった。 Scene 4|手紙 浩二は部屋に戻り備え付けのパソコンを起動した。 動画でも見て時間を潰そうと思っていた。 しばらくして。 コンコン。 ドアがノックされた。 浩二:(心の声)(誰だ?スタッフか?) ドアを開けると誰もいない。 浩二:「……?」 不思議に思いながらドアを閉めた瞬間、足元に白い紙が落ちていることに気づいた。 拾い上げて読む。 『さっきはライターありがとうございました。214番の部屋に来てくれませんか』 浩二:「……え」 浩二はしばらく紙を見つめた。 浩二:(心の声)(これは……あの子か?) 浩二:(心の声)(罠とかじゃないよな) 浩二:(心の声)(いや、罠だったとしても……行くか) 浩二は部屋を出た。 Scene 5|214番の部屋 廊下を歩き214番の前に立つ。 浩二はドアをノックした。 数秒後、ドアが開いた。 ゆなが立っていた。 無言で中に入るよう手招きする。 浩二:「……失礼します」 部屋に入った。 ドアが閉まった。 その瞬間。 ゆなが背後から浩二に抱きついてきた。 ゆな:「ハァ……ハァ……」 息遣いが荒い。 浩二:「ちょっ!?」 ゆなは浩二の首元に顔を埋め深く吸い込んだ。 ゆな:「……っ」 また吸い込む。 浩二:(心の声)(え、なに、これ) ゆな:「さっき喫煙所で会った時から…ずっとこの匂いが気になってたんです」 腕に込める力がじわじわと強くなっていく。 ゆな:「これ……何の香りですか?」 浩二:「ステラホワイトという練り香水です」 ゆな:「ステラホワイト……」 ゆな:「すごく良い匂いですね」 浩二:(心の声)(今日の飲み会で同僚に塗ってもらったやつだ) 浩二:(心の声)(まさかこんなことになるとは) ゆなは力を緩めるどころかさらに体重をかけてきた。 気づけば浩二は押し倒されていた。 ドサッ。 浩二:「あ、あの──」 ゆなは構わず浩二の首元に顔を近づけまた深く匂いを吸い込んでいる。 Scene 6|しばらく後 部屋の中に静寂が流れた。 ゆなはまだ浩二の首元に顔を埋めたままゆっくりと匂いを吸い込んでいる。 浩二:「あ、あの……そろそろ離れてもらえると」 ゆなはゆっくりと顔を上げた。 ゆな:「ごめんなさい」 ゆな:「ずっとこのままが良かったけど……」 少し名残惜しそうに言った。 ゆな:「迷惑じゃなければ……また会ってくれませんか?」 浩二:「はい。いいですよ」 ゆなの顔がぱっと明るくなった。 ゆな:「LINE交換しましょ」 2人はスマホを取り出し、LINEを交換した。 ゆな:「じゃあ……また連絡しますね」 浩二:「はい」 浩二は部屋を出て、自分の個室へと戻った。 数時間前、居酒屋でのこと 浩二が同僚の隣に座っていると、同僚がステラホワイトを取り出す 同僚:「これ、めちゃくちゃ良い匂いでおすすめなんだよ」 浩二:「なにそれ」 同僚:「ステラホワイトっていう練り香水。最近買ったんだけど」 同僚が蓋を開けて差し出す。 浩二は鼻を近づけた。 浩二:「ほんとだ!良い匂いだね!ちょっと塗ってみていい?」 同僚:「いいよ」 浩二は首元と手首に少し塗り込んだ。 部屋に戻った男性はスマホを手に持ちAmazonのページを開く 検索欄に「ステラホワイト」と打ち込む。 迷わずカートに入れ、注文した。 男性(心の声):「届くのが楽しみだ」 深夜の漫喫の個室で、浩二は静かに笑った。 来週の同僚には、礼を言わなければならない。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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金曜日の夜22時過ぎ。 坂口雅人は会社の飲み会を終えて、ほどよく酔った足取りで夜道を歩いていた。 駅に向かう途中、腹部に緊急信号が走った。 坂口雅人(心の声):「(やばい、トイレ)」 幸い、すぐそばに公衆トイレがあった。坂口は迷わず飛び込んだ。 個室に入りほっと一息つく。 何気なく正面の壁を見ると落書きがいくつか書いてあった。よくあるやつだ。ハートのマークとか、誰かへの悪口とか。 そんな中に、一つだけ毛色の違うものがあった。 「暇な人、電話してみて090-XXXX-XXXX」 坂口雅人(心の声):「(……なんだこれ)」 坂口は目を細めてその番号を見つめた。 坂口雅人(心の声):「(いたずら書きだろ。絶対。つながるわけない)」 でもなぜか頭から離れない。 坂口雅人(心の声):「(酔ってるせいかな。気になる。めちゃくちゃ気になる)」 坂口はスマホを取り出し番号を打ち込んだ。 坂口雅人(心の声):「(まあ、つながらないだろうけど……)」 発信ボタンを押した。 Scene 2|まさかの応答 コール音が一回、二回、三回 電話がつながった。 女性の声:「はい?」 坂口雅人(心の声):「(え、出た!?)」 背後からガヤガヤとした賑やかな声が聞こえる。居酒屋のような雰囲気だ。 坂口雅人:「あ……えっと……」 天野ひかり:「もしもし?」 坂口雅人(心の声):「(若い女性の声だ。どうしよう、なんて言えばいいんだ)」 坂口雅人:「あの……トイレに番号が書いてあって……」 天野ひかり:「あ、電話してくれたんですね」 坂口雅人:「はい……あのこれ、いたずら書きじゃなかったんですね」 天野ひかり:「違いますよ(笑)。私が書いたんです」 坂口雅人(心の声):「(本人が書いた!?なんで!?)」 Scene 3|なぜ書いたのか 天野ひかり:「ちょっと待ってもらえますか」 ガヤガヤした音が少し遠ざかる。席を外したようだ。 天野ひかり:「お待たせしました。友達と飲んでて。ちょっとうるさかったですよね」 坂口雅人:「いえ……あの、なんであんなところに番号を?」 天野ひかり:「なんとなくですね。酔った勢いで書いちゃいました(笑)。電話かかってきたの、初めてです」 坂口雅人:「初めて!?」 天野ひかり:「そうです。書いてから3ヶ月くらい経つんですけど」 坂口雅人(心の声):「(3ヶ月……俺が初めて電話した人間か)」 天野ひかり:「今どこにいるんですか?」 坂口雅人:「公衆トイレの中です」 Scene 4|会ってみることに 坂口は公衆トイレを出て近くのベンチに腰かけながら電話を続けた。 天野ひかり:「ねえ、せっかくだし会ってみませんか?」 坂口雅人:「え?」 天野ひかり:「どうせ私もあと少しで解散だし。そこまで20分ぐらいで着くところにいるので」 坂口雅人:「……わかりました」 Scene 5|待ち合わせ それからしばらく経ち。 公衆トイレの前で待っていると足音が近づいてきた。 女性が一人歩いてくるのが見えた。 坂口雅人(心の声):「(あの人かな?)」 顔は暗くてまだよくわからない。 女性が近づいてきた。 坂口雅人:「あのー先ほど電話した者ですかね?」 天野ひかり:「……そうです」 ひかりは坂口の顔を見た瞬間、一瞬だけ表情が止まった。 天野ひかり(心の声):「(うわっ!おっさんかよ…)」 しかし顔には出さなかった。 天野ひかり:「はじめまして。天野です」 坂口雅人:「坂口です。あの、わざわざすみません」 天野ひかり:「いえ、私が誘ったんで」 Scene 6|香りとの遭遇 2人はとりあえずベンチに並んで座った。 夜風が少しだけ吹いた。 その瞬間ひかりの鼻に何かが届いた。 天野ひかり(心の声):「(……あれ?)」 天野ひかり(心の声):「(この匂い……どこから?)」 ひかりはさりげなく隣を見た。 天野ひかり(心の声):「(この人から匂いがする……)」 天野ひかりは匂いに正体が気になってしょうがない。 Scene 7|匂いの正体 ひかりがベンチの上でわずかに身を乗り出し坂口の首元のあたりへ顔を近づけた。 坂口雅人:「なんですか!?」 天野ひかり:「何かつけてますか?匂いがすごく良くて」 坂口雅人:「あ、練り香水です。ステラホワイトっていうやつ」 天野ひかり:「興奮しちゃう匂いですね」 ひかりの息遣いが段々と荒くなっていく 天野ひかり:「ハァハァ」 坂口の耳元で興奮するひかりに我慢できなくなり、つい抱きしめてしまう坂口 天野ひかり:「あッんんッ♥」 ひかりの体がビクンッと反応した 天野ひかり:「ねぇちょっと来て」 そういうと立ち上がり公衆トイレへと向かった。 男子トイレの個室に入ると便器に座らされる坂口 ひかりは座っている坂口の太ももの上に乗ると坂口にキスをした。 何度も何度も...情熱的にお互いの唇と舌が絡み合う。 天野ひかり:「今日出会えて良かった。電話してくれてありがとう」 坂口雅人:「電話かけるの怖かったけど、勇気出して電話してよかったです。」 そのままトイレの中で合体する2人。 その後、公衆トイレから出てきた2人は、お互い目が合うと、なんとなく視線を逸らした。 天野ひかり:「またしたくなったら、いつでも電話してください」 坂口雅人:「……はい」 ひかりはくすっと笑ってだんだんと遠ざかっていく。 坂口は動けなかった。ひかりの背中が角を曲がって見えなくなるまで、ただじっと見送った。 坂口雅人:「まさか電話したら、こんなことが起こるなんてな……」 スマホを取り出しAmazonのアプリを開く。検索バーに打ち込む。 「ステラホワイト」 坂口雅人:「もう1個頼んでおくか」 ポチッ。 坂口雅人(心の声):「(トイレの落書きに感謝する日が来るとは思わなかった)」 静かな夜道を坂口は一人歩き始めた。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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6月のある昼休み。会社の休憩室。 沢田康介がコーヒーを飲んでいると、後輩の田村涼がスマホを片手に近づいてきた。 涼:「先輩こういうの知ってますか?」 差し出されたスマホ画面には、カラフルなイベントページが表示されていた。 康介:「リアル脱出ゲーム?知らないな」 涼:「制限時間内に会場に隠された謎を解いて脱出する体験型ゲームイベントなんですよ」 康介:「へぇ、楽しそうだね」 涼:「今度行きましょうよ!」 涼はにやりと笑った。 涼:「もしかしたら良い女性に出会えるかもですよ」 康介:まあ、それは期待しないとして」 康介:「わかった行こうか」 Scene 2|当日の朝 イベント当日。都内のビルの一室。リアル脱出ゲーム専門施設「LABIRYS(ラビリス)」。 涼と待ち合わせ会場へと向かった。 受付には若いスタッフが立っていた。 スタッフ:「本日はお越しいただきありがとうございます。今回のゲームは『廃病院からの脱出』です」 康介:(心の声)(廃病院…) スタッフ:「制限時間は60分。室内に隠された謎を解き最後の暗号を入力すれば脱出成功です。ヒントは3回まで使用できます。途中退出は原則できませんのでご注意ください」 涼:「わくわくしますね」 康介:「廃病院って怖くないか?」 涼:「先輩、意外とビビりですね」 スタッフから地図と説明書を受け取り、指定された部屋へと向かった。 薄暗い廊下を歩く。 そして扉の前で足が止まった。 部屋の中にはすでに2人の女性が立っていた。 Scene 3|4人で謎解き開始 涼が真っ先に話しかけた。 涼:「はじめまして。一緒に謎を解いて脱出しましょう!」 麻衣:「よろしくお願いします」 ひより:「はじめまして。お願いします」 ガチャン。 扉が閉まった。 4人は密室に閉じ込められた。 スタート音が鳴り60分のカウントダウンが始まる。 涼:「じゃあ手分けして探しましょう。まず部屋を全体的に確認してみます」 麻衣:「わかりました。私はこっち側を」 涼と麻衣が中心になって謎解きを進め始めた。 康介とひよりは少し離れたエリアを担当する。 康介:(心の声)(相変わらず仕切るのが上手いな) 部屋の中には古びたカルテ、錆びた鍵、意味深な数字が書かれたホワイトボードなど、様々な仕掛けが散りばめられていた。 ゲームは順調に進んでいた。 最初の30分は。 Scene 4|異変 30分経過。 ひよりの様子が少し変わってきた。 さっきまで涼と一緒に行動していたのに、いつの間にか康介のすぐ隣に来ている。 頬がうっすら赤い。 ひより:「どうですか?謎解けそうですか?」 康介:「全然わからないですね。結構難しいですね」 ひより:「そうですね……」 ひよりの視線が謎よりも康介の方に向いている気がした。 康介:(心の声)(気のせいか) 康介は別の場所にヒントが隠されていないか探しに移動した。 するとひよりがついてきた。 康介:(心の声)(あれ、付いてきてる) 壁際の棚の下にヒントが隠されていないか確認するため、康介はその場にしゃがみ込んだ。 ひよりも、すぐ隣にしゃがみ込んだ。 距離が近い。というか密着している。 康介:(心の声)(近い近い!全然集中できない。さっきからずっと付いてきてるんだけど、何故だ!?) その時。 ひより:「あっ!あそこ見てください!」 ひよりが何かを見つけた。 康介の体にほぼ乗りかかるようにして指を指す。 柔らかいものが康介の腕に押し当てられた。 康介:(心の声)(ちょちょ、胸当たってる) 康介は立ち上がりヒントを確認してから別のエリアへ移動した。 またついてきた。 康介:(心の声)(さっきから何なんだこの子は) 康介:(心の声)(リアル脱出ゲームの謎解きより、この子の考えを謎解こうとして集中できないってば) Scene 5|告白 残り時間15分。 涼と麻衣が最後の暗号に取り組んでいる間、康介とひよりは少し離れた場所に立っていた。 ひより:「あの」 康介:「はい」 ひより:「今日こうやって出会えたのも何かの縁ですし……もしよかったら今度お食事でも行きませんか?」 康介は少し驚いた。 康介:「はいもちろん良いですよ」 康介:「ですが……なぜ私なんですか?」 康介:「ほら、そこにいる私の後輩の方が若くてイケメンですよ」 涼がちょうどこちらを向いていた。 涼:(心の声)(俺の話してる?) ひよりはちらりと涼を見て首を横に振った。 ひより:「たしかにイケメンですけど顔は関係ないですよ」 康介:「え?」 ひより:「最初にこの空間に閉じ込められた時に、すごく良い匂いがして」 ひより:「その匂いが沢田さんから香ってきたので気になっちゃって」 ひより:「実は私、匂いフェチで…この匂いが興奮しちゃうぐらい好きなんです」 康介:「そうだったんですね!やたらと距離が近かったのはそういう理由だったんですね」 ひより:「はい。これって何の匂いなんですか?」 康介:「これはステラホワイトという練り香水の香りでして」 康介:「SNSで話題になっていたので先日Amazonで購入してみたんですよ」 ひより:「ステラホワイト……覚えました」 ひよりはにっこりと笑い、スマホを取り出した。 ひより:「じゃあ、LINE交換しましょう」 Scene 6|脱出成功 残り時間5分。 涼:「暗号これじゃないですか!?」 麻衣:「合ってる!入力してみて!」 涼が端末に数字を打ち込むと── ピンポンピンポン! 『脱出成功!』 画面に文字が浮かんだ。扉が開く。 一同:「脱出成功!」 涼:「やったー!」 麻衣:「楽しかったー!」 ひより:「無事脱出できてよかったですねー」 康介:「そうですね」 涼:「今日はありがとうございました」 麻衣:「こちらこそ楽しかったです」 しばらく余韻を楽しんだ後、麻衣が腕時計を見た。 麻衣:「では私たちはこれから別のところに行く予定があるので」 涼:「お気をつけて」 麻衣が先に歩き出した。 ひよりが康介の隣に近づき耳元でそっと囁いた。 ひより:「次は私の誘惑から…脱出できるといいですね」 そしてにっこりと笑って歩き去った。 康介の顔がじわじわと赤くなった。 Scene 7|後輩の疑問 涼が不思議そうに康介を見ていた。 涼:「今、なんて言われたんですか?」 康介:「あっ……いや、何でもないよ。大したことじゃない」 涼:「……?」 涼は首をかしげたが追及しなかった。 康介:「昼飯食べにいくか」 涼:「そうっすね」 2人は会場を出た。 歩きながら康介はひよりの言葉を頭の中で繰り返した。 康介:(心の声)(まさかこんなことになるなんて) 康介:(心の声)(……誘惑から脱出できるか、心配だ) しばらく歩いたところで康介は口を開いた。 康介:「涼に言ってなかったんだけど」 涼:「はい?」 康介:「オススメの香水あるから買ってみな」 涼:「えっ、急になんすか?なんていう香水ですか?」 康介:「ステラホワイト」 涼:「ステラホワイト…メモしときます」 涼はスマホを取り出しながらまた首をかしげた。 涼:「でも先輩、さっき何て言われたんですか?本当に」 康介:「だから大したことじゃないって」 涼:「絶対何かありましたよね」 康介:「ラーメンにするか、それともそば?」 涼:「話題変えましたよね今」 6月の空の下、2人は昼飯を求めて歩き続けた。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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社内のスピーカーから、普段は聞かない軽やかなBGMが流れ始めた。 社長(社内放送):「はい全員注目!今から社内イベントを開催します。今年の新入社員歓迎も兼ねてかくれんぼをします!」 営業フロアに一瞬の沈黙が訪れた。 深沢康介(心の声):「(かくれんぼ?)」 社長(社内放送):「ルールは簡単!このビル3階建て、社内のどこに隠れてもOK。移動も自由。最後まで見つからなかった人に賞金20万円をお渡しします!制限時間は2時間。鬼は私が務めます。では5分後にスタートです!」 フロアが一気に騒がしくなった。 社員A:「20万!?マジか!」 社員B:「どこ隠れよう、どこ隠れよう!」 森山あかり:「深沢さん、どうします!?」 深沢康介:「えっと……とりあえず動きますか」 康介は内心「39歳がかくれんぼか」と思いながらも20万という数字が頭から離れなかった。 深沢康介(心の声):「(いや、でも20万は普通に欲しい)」 Scene 2|康介、隠れる 社長の「スタート!」の声が響いた瞬間、社員30名が一斉に散らばった。 廊下、階段、トイレ、給湯室、あちこちでドアの開閉音が響き渡る。オフィスビルが生き物のようにざわめいた。 深沢康介(心の声):「(3階の書庫室…あそこは普段あまり人が立ち入らないし)」 書庫室の扉を静かに開ける。棚の影にうまく身を隠せる空間があった。 深沢康介(心の声):「(これはいい場所だ。20万もらえるかもしれない)」 そっと扉を閉め棚の奥に体を滑り込ませる。 しばらくすると扉がそっと開いた。 Scene 3|鉢合わせ 森山あかりだった。 あかりは康介を見つけた瞬間、口をぱくぱくさせ、声にならない驚きを顔全体で表現した。 深沢康介:「森山さんもここに隠れようとしてたんですね」 森山あかり:「はい」 深沢康介:「そしたら私は他の場所に移動します」 立ち上がりかけた康介の袖をあかりがそっと引いた。 森山あかり:「移動しなくていいですよ。最初は私も一緒にここに隠れます」 深沢康介:「でも、2人でいると見つかったときに」 森山あかり:「大丈夫です。静かにしてれば」 そう言ってあかりは静かに扉を閉め棚の陰に収まった。 狭い書庫室に2人。 深沢康介(心の声):「(移動先を決めるのも大変だし、しばらくここでいいか)」 Scene 4|静寂の中の異変 2人は息を殺して隠れていた。 廊下の向こうから社長の「見つけたー!」という声が時折聞こえてくる。 書庫室の中は静かだった。 あまりにも静かだったから康介は気づいてしまった。 隣から聞こえるあかりの呼吸が少しずつ変わっていることに。 森山あかり:「ハァ、ハァ……」 深沢康介:「(小声で)大丈夫?体調悪くなってきた?」 森山あかり:「いえ、大丈夫です」 深沢康介(心の声):「(大丈夫じゃなさそうだけど……)」 と思っていたら、あかりが少しずつこちらへ距離を詰めてきた。 最初は10センチ。次に5センチ。 深沢康介(心の声):「(近い近い近い)」 康介の背中が棚に当たった。これ以上下がれない。 Scene 5|匂いの正体 森山あかり:「(小声で)朝から思ってたことがあるんですけど」 深沢康介:「なんですか」 森山あかり:「今日、なにか付けてきてますか?」 深沢康介(心の声):「(あ、気づかれてた)」 深沢康介:「ステラホワイトという練り香水つけてます」 森山あかり:「やっぱり付けてますよね」 あかりが少し顔を向けた。暗がりの中で、その目が柔らかく細くなっていた。 森山あかり:「すごい良い匂いです」 深沢康介:「ありがとうございます。昨夜届いたので今日試しにつけてみたんです」 森山あかり:「届いた?」 深沢康介:「Amazonで注文してて」 森山あかり:「(小さく笑う)」 深沢康介:「なんで笑うんですか」 森山あかり:「Amazonで練り香水……なんかかわいいなと思って」 深沢康介(心の声):「(39歳にかわいいと言う23歳)」 Scene 6|密室の告白 そのとき、あかりが動いた。 ゆっくりとしかし迷いなく。 康介の体に腕を回し抱きついた。 深沢康介:「森山さん!?」 森山あかり:「今日のこと2人だけの秘密にしてください」 そのままあかりは康介の首元に顔を近づけた。深くゆっくりと息を吸い込む。 しばらくの間2人は動かなかった。 書庫室にはかすかな香りと2人の呼吸だけが存在していた。 どれくらいそうしていたか。 あかりがゆっくりと顔を離した。 森山あかり:「ずっとこうしてたいけど、さすがに2人で隠れているのが見つかったら変な風に思われてしまうので、私は移動しますね」 深沢康介:「わかりました。見つからないようにね」 あかりは静かに扉を開け廊下の左右を確認した。誰もいない。 扉の隙間からこちらを振り返り 森山あかり:「今度またゆっくり、2人で会いたいです」 それだけ言って足音を殺しながら廊下へ消えた。 深沢康介(心の声):「(……え?え?)」 書庫室にひとり残された康介は棚にもたれかかったまましばらく動けなかった。 Scene 7|発見 それから15分後。 社長:「見つけた!3階の書庫室!!」 深沢康介:「……あ、はい」 深沢康介(心の声):「(完全に油断してた。頭の中があかりさんでいっぱいだった)」 見つかった社員が集まるエリア1階のミーティングスペースへ向かうとそこには既に何人かの社員が座っていた。 そして森山あかりがテーブルの端で缶コーヒーを飲んでいた。 目が合った。 あかりは少しだけ笑って静かに目を逸らした。 深沢康介(心の声):「(こっちは心臓がまだドキドキしてるのに、なんでそんな涼しい顔してるんですか)」 康介は椅子を引いて腰を下ろした。賞金20万は取れなかった。 優勝者は結局、3階の天井裏を知っていた総務の田辺さんだった。 でも—— 深沢康介(心の声):「(20万より、いい経験をした気がする)」 表彰が終わり解散になった。あかりは先輩社員たちと笑いながら席を立った。 康介のそばを通り過ぎる瞬間ほんの一瞬だけ視線が合う。 それだけで十分だった。 Epilogue|次の約束 帰り道、康介はカバンの中のステラホワイトを取り出した。 深沢康介(心の声):「(次、森山さんと会うときも……絶対つけていこう)」 そう心に決めながら康介は夜の街を歩いた。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
ともみ|50歳◇シンママ育児経験者 ◇3歳&0歳の孫育児手伝中◇ペースメーカー生活中 ◇趣味は多肉植物
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付き合い始めてちょうど2ヶ月が経った、とある土曜日の昼下がり。 莉子と雄介は同じ大学のバドミントンサークルで出会い気がつけば毎週末を一緒に過ごすようになっていた。今日は莉子にとって初めての「彼氏の家訪問」である。 莉子(心の声):「(インターホン押すの緊張する。落ち着け落ち着け私)」 チャイムを鳴らすとドアを開けたのは雄介ではなくスーツ姿の男性だった。 田中慎一:「あ、君が莉子ちゃん?雄介から聞いてるよ。上がって上がって」 莉子:「は、はじめまして!佐藤莉子と申します。」 田中慎一:「そんなかしこまらなくていいよ(笑)。パパって呼んでくれてもいいくらいだし」 莉子:「(え……パパ……?)あ、は、はい!」 Scene 2|常連化する莉子 それからというもの莉子は週に1〜2回は田中家を訪れるようになっていた。 慎一は仕事から帰るとよく夕飯を振る舞ってくれた。カレー、肉じゃが、手作りの餃子。 一人で息子を育ててきた男の料理はどれも妙においしかった。 莉子:「お父さん、この餃子ほんとに自分で作ったんですか?」 田中慎一:「当たり前だろ。雄介が小学生のときから毎週末作ってる」 雄介:「俺の折り方が下手すぎていつも笑われてたんだよなー」 田中慎一:「今でも下手だけどな」 雄介:「父さん!」 莉子:「ふふ、仲いいなあ」 莉子(心の声):「(こういう家庭なんかいいなあ…」 Scene 3|その日の違和感 ある日の夕方。莉子と雄介はいつものように雄介の部屋でNetflixを見ていた。 雄介:「あ、俺風呂先入っていい?汗かいたし」 莉子:「うん、行ってきな」 雄介がバスタオルを抱えて出て行くのを見送ってから、莉子はぼんやりリビングへと向かった。 ちょうどそこへ玄関の開く音がした。 田中慎一:「ただいまー」 莉子:「お邪魔してます!」 慎一がネクタイを緩めながらソファに腰を下ろした。その瞬間 莉子(心の声):「(……あれっ)」 何かが違った。いつもと何かが違う。 莉子(心の声):「(なんだろう。今日のお父さん、なんかいつもと違う気がする……)」 莉子は何気ない顔でテレビに目を向けながら、じわじわとその正体を探っていた。 Scene 4|犯人を特定せよ 莉子はリモコンを手に取るふりをしてソファの端から慎一の方へと少しにじり寄った。 莉子(心の声):「(気のせい?いや、気のせいじゃない。絶対なんか違う)」 さらに数センチ。 莉子(心の声):「(……匂いだ。匂いが違う)」 それは甘さの中に柔らかい清潔感が混じったような不思議と胸の奥が揺れる種類の香りだった。 莉子(心の声):「(なにこれ……すごくいい…)」 気づけば莉子の体は、ゆっくりと慎一の方へ傾いていた。 莉子(心の声):「(ちょっと近づいて確認するだけ。ただの確認。調査。学術的な興味)」 慎一の首元のあたりに顔が近づいた瞬間 ドン、と心臓が鳴った。 莉子(心の声):「(やばいやばい。近すぎた。でもすごくいい匂い…)」 鼻から肺の奥まで満たされるような感覚。呼吸が少しだけ乱れた。気づけば手が慎一の腕のほうへと伸びそうになっていた。 莉子(心の声):「(え、ちょっと待って私今何しようとした?!)」 莉子は自分の右手を左手でガッと掴んだ。 莉子(心の声):「(ダメ!絶対ダメ!彼氏のお父さんだよ!しかも45歳で雄介より25歳も上だよ!)」 莉子(心の声):「(我慢。我慢我慢我慢……)」 Scene 5|聞かずにはいられない なんとか理性を取り戻した莉子は深呼吸を一回して、できるだけ何事もなかった顔を作った。 田中慎一:「どうした?なんか用かな?」 振り返った慎一が莉子を見ていた。どうやら気配には気づいていたらしい。 莉子:「え!?い、いえ!ぜんっぜん!ただテレビが、テレビ見てただけです!ははは!」 田中慎一:「そう(笑)」 莉子:「あの〜」 田中慎一:「うん?」 莉子:「今日、何かつけてますか。香水みたいな」 田中慎一:「あ、バレた?昨日Amazonで届いたから付けてみたんだ」 莉子:「な、なんていうやつですか……?」 田中慎一:「ステラホワイトっていう練り香水だよ」 莉子:「ステラホワイト…」 莉子(心の声):「(覚えた。絶対覚えた。むしろ一生忘れない)」 Scene 6|作戦会議(一人で) 雄介がお風呂から上がってくる前に、莉子は素早く部屋へ戻った。 スマホを開き、Amazonの検索バーに打ち込む。 「ステラホワイト 練り香水」 莉子(心の声):「(あった!これだ!)」 商品ページを開き、説明文を読む。 気づけば「注文する」ボタンに指が乗っていた。 ポチッ。 Scene 7|エピローグ 翌週、届いた小包を雄介に渡した莉子は、包みを開ける雄介をそわそわした顔で見ていた。 雄介:「え、なにこれ?」 莉子:「ステラホワイトっていう練り香水。つけてみて」 雄介:「急だな(笑)。どこにつけるの?」 莉子:「首元」 雄介:「こう?」 莉子:「うん……(スンスン)」 雄介:「何してんの?」 莉子:「……いい匂いだね」 雄介:「急にどうしたん(笑)」 莉子:「雄介のことが、もっと好きになった気がする」 雄介:「ん?何それ急に。嬉しいけど」 莉子(心の声):「(お父さんありがとうございます。あと、お父さんに発情しそうになってほんとにすみませんでした)」 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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土曜日の午前。都内のアパート「グランシティ武蔵」。 原田雄二は段ボール箱を次々と運び込みながら、額の汗を拭った。 雄二:(心の声)(やっと引っ越し完了か……) 雄二:「よし、挨拶に行くか」 Scene 2|挨拶 アパートの203号室。雄二の隣の部屋。 雄二はドアをノックした。 数秒後、ドアが開いた。 若い女性が立っていた。 寝起きなのか、ゆったりとした部屋着姿だ。 雄二:「突然すみません。隣の202号室に本日引っ越してきました原田と申します。よろしくお願いします」 雄二は粗品の袋を差し出した。 りか:「あ、ありがとうございます。松本です。よろしくお願いします」 りかは袋を受け取った。 雄二:「お騒がせすることもあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします」 りか:「は、はい。こちらこそ」 雄二は軽く頭を下げ、自分の部屋へと戻っていった。 りかはドアを閉めその場に立ち尽くした。 りか:(心の声)(なんだろう、今の…) Scene 3|忘れられない その日の夜。りかは部屋でソファに座っていた。 テレビがついている。 しかし画面の内容がまったく頭に入ってこない。 りか:(心の声)(なんだったんだろう) 昼間の数秒間が頭から離れない。 Scene 4|翌日 翌日の日曜日。昼過ぎ。 りかはアパートの廊下に出た瞬間、隣の部屋のドアが開く音がした。 雄二が出てきた。 雄二:「あ、松本さん。おはようございます」 りか:「お、おはようございます」 雄二はエコバッグを持ち、買い物に行くようだ。 すれ違った瞬間 りか:(心の声)(っ……また) 体がじわりと熱くなった。 雄二はりかの様子に気づくことなく階段を下りていった。 りかはその場に立ち尽くし雄二が消えた方向をしばらく見つめていた。 りか:(心の声)(……もう無理だ) Scene 5|訪問 夕方。りかは202号室の前に立っていた。 手には、昨日雄二からもらった粗品のお返しとして買ってきたお菓子の袋がある。 りか:(心の声)(これを口実にすれば……) りか:(心の声)(いや、でも何がしたいんだ私) りかは自分でもよくわかっていなかった。 ドアをノックする。 数秒後、ドアが開いた。 雄二:「あ、松本さん。どうしましたか?」 りか:「あの……昨日いただいたお返しに、と思って」 雄二:「わざわざありがとうございます」 りか:「あの……」 雄二:「はい?」 りかは少し躊躇ってから、意を決したように口を開いた。 りか:「失礼じゃなければ……少しだけ、お部屋の中に入らせてもらえませんか?」 雄二:「え?」 りか:「引っ越しの片付け、まだ終わってないですよね。手伝えることがあれば……と思って」 雄二:(心の声)(いや、ほぼ終わってるんだが) 雄二:(心の声)(でも断る理由もないな) 雄二:「あ……じゃあ、散らかってますけど、どうぞ」 りか:「失礼します」 Scene 6|部屋の中で 202号室の中。段ボールがいくつか残っているが、概ね片付いている。 雄二:「散らかってますけど、どうぞ座ってください」 りか:「……はい」 りかはソファに腰を下ろした。 しかし体の内側が、じわじわと熱くなっていく。 雄二がお茶を用意しようとキッチンへ向かった。 りか:(心の声)(この部屋……全部この匂いがする) りか:(心の声)(だめだ、頭がくらくらしてくる) 雄二がコップを持って戻ってきた。 雄二:「どうぞ。」 りか:「……あの」 雄二:「はい?」 りかは立ち上がり、雄二の方へと一歩近づいた。 雄二:「……?」 りかは雄二の首元に顔を近づけ、静かに匂いを吸い込んだ。 雄二:「え、ちょ」 りか:「ハァ……」 また、吸い込む。 りか:「ハァ……っ」 りかは体をぐらりと傾け、雄二にもたれかかってきた。 雄二は慌ててりかの体を支えた。 雄二:「ちょ、ちょっと、大丈夫ですか!?」 りか:「……大丈夫じゃないかもしれないです」 雄二:「え」 りか:「この匂いのせいで……昨日からずっと頭がおかしくなってて」 雄二:「匂い?」 りか:「原田さんから漂ってくる匂いです。昨日挨拶に来てくれた時からずっと忘れられなくて」 雄二:(心の声)(匂い……) 雄二には思い当たることがあった。 雄二:「もしかして……これですか?」 雄二は洗面台の脇に置いてあった小さな箱を取ってきた。 ステラホワイト。 りか:「それ……なんですか?」 雄二:「練り香水です。同僚に勧められて買ったんですよ」 りか:「ステラホワイト……」 りかはその箱をまじまじと見つめた。 りか:「この匂いのせいで……私、おかしくなってたんですか」 りかはもう一度、雄二の首元に顔を近づけた。 りか:「好きです。この匂い」 りかはそのまま、雄二の腕に自分の腕を絡めた。 顔を上げ雄二をまっすぐに見た。 そのままりかの方から雄二の唇に自分の唇を重ねた。 雄二:「……」 りか:「ダメでしたか?」 雄二:「……ダメじゃないです」 りかは小さく笑い雄二の手をそっと取った。 りか:「じゃあ……こっちに来てください」 りかに手を引かれるまま雄二は寝室へと向かった。 ベッドの上で2人は寄り添うように横になった。 りかは雄二の首元に顔を埋めたままぎゅっと抱きついてくる。 りか:「ハァ…やっぱりこの匂い好きすぎる」 部屋の照明が静かに2人を包んでいた。 Scene 7|それから 2時間後。 りかは立ち上がり乱れた髪を手で整えた。 りか:「そろそろ帰りますね」 雄二:「はい」 玄関でりかが靴を履きながら、ふと振り返った。 りか:「あの、隣に住んでるんだから、またいつでも来ていいですか?」 雄二:「どうぞ」 りかはにっこりと笑いドアを開けた。 隣の203号室のドアを開け入っていく。 壁一枚隔てた向こうに、りかがいる。 雄二はその壁をぼんやりと眺めながら小さな箱を手に取った。 Epilogue|隣人 その夜。雄二はAmazonでステラホワイトを検索した。 まとめ買い用の3個セットをカートに入れる。 雄二:(心の声)(これは……切らせてはいけない) 注文ボタンを押しながら雄二は思った。 雄二:(心の声)(引っ越してきて正解だったな) 壁の向こうからかすかに物音がした。 りかもまだ起きているようだった。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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金曜日。夜22時。 相沢ゆうなはアパートの階段を重い足取りで上がっていた。 ゆうな:「今日も疲れたー」 6連勤の最終日だった。 バイト先のカフェで6時間立ちっぱなし。 足の裏が鉛のように重い。 部屋に入り鞄を床に投げる。 ゆうな:「明日、友達と出かけるの楽しみだな」 それだけが今週の心の支えだった。 着替えようとクローゼットを開けた瞬間。 ゆうな:「……あっ」 連勤ですっかり忘れていた。 明日着ていく服がない。 下着もない。 ゆうな:「今日はもう遅いし今から洗濯したら周りに迷惑だよね……」 ゆうな:「お金もったいないけど……コインランドリー行くしかない」 ゆうなは洗濯物をまとめてカゴに入れ近所のコインランドリーへと向かった。 Scene 2|コインランドリーへ 夜22時15分。24時間営業のコインランドリー「コインズ」。 店内は無人だった。 ゆうなは手際よく洗濯物を機械に放り込み、スイッチを押した。 ゆうな:「洗濯と乾燥合わせて1時間か」 ゆうな:「1回家帰ってご飯食べちゃおう」 ゆうなは店を出た。 その時、気づかなかった。 洗濯物を入れる際に、ブラジャーが一枚、床に落ちていたことを。 Scene 3|克己の夜 一方その頃。会社の飲み会が終わり、田中克己は千鳥足で帰宅していた。 50歳。会社員。 特に自慢できることは何もない。 22時半。玄関のドアを開ける。 克己はリビングのソファにゴロンと倒れ込んだ。 克己:「いや〜、飲みすぎた。明日は仕事休みだし、風呂入っていっぱい寝るぞー」 起き上がり洗面所に向かうと積み上がった洗濯物のカゴが目に入った。 克己:「……そういえば1週間分溜まってたな」 克己:「コインランドリー行ってくるか」 克己は洗濯物をまとめてビニール袋に突っ込み家を出た。 Scene 4|発見 夜23時。コインランドリー「コインズ」。 店内は無人だった。 克己は洗濯物を機械に入れ、スイッチを押した。 克己:「さて帰るか。」 踵を返した瞬間、床に何かが見えた。 克己:「なんか落ちてるな。タオルか?」 近づいてみる。 それは、タオルではなかった。 克己:「おいおいおい」 克己:「ブラジャーが落ちてるぞ!」 克己は思わず声に出した。 店内に響いた。 無人で良かった。 克己は少し考えた。 克己:(心の声)(知らないふりして帰るか) 克己:(心の声)(でも誰かのものだしな) 克己:(心の声)(落とし物BOXに入れておくのが正解だろ) 答えはすぐに出た。 克己はブラジャーを拾い上げた。 そして──気づいたら、顔が近づいていた。 克己:「いかんいかん!」 克己は勢いよく顔を引いた。 克己:(心の声)(酔っているせいか、匂いを嗅いでしまいそうになってしまった) 克己:(心の声)(50歳にもなって何をやってるんだ俺は) 克己は理性を取り戻し、落とし物BOXへと向かった。 その瞬間。 コインランドリーのドアが、勢いよく開いた。 Scene 5|冤罪 入ってきたのは──若い女性だった。 ゆうな:「何してるんですか!?」 克己:「え」 ゆうなの目が、克己の手元に釘付けになっていた。 ゆうな:「それ、私の下着です!」 克己:「あっ違う!これは床に落ちてたので落とし物BOXに──」 ゆうな:「嘘だ!下着泥棒!」 克己:「ち、違います!本当に落ちてたんです!」 ゆうなは克己に近づきブラジャーを力強くひったくった。 ゆうな:「警察呼びますよ」 克己:「呼んでください!本当に落ちてただけなので!」 克己:(心の声)(でも顔を近づけかけたのは事実だ) 克己:(心の声)(それは言えない) 二人の間に、険悪な沈黙が流れた。 ゆうなは克己を睨みつけながら、スマホを取り出した。 その時だった。 ゆうなの鼻が、かすかに動いた。 ゆうな:(心の声)(……?) 怒りで頭に血が上っていたはずなのに。 何か甘い香りが漂ってくる。 ゆうな:(心の声)(なんの匂いだろう) ゆうなは思わず克己との距離を詰めていた。 克己:「……あの、近いんですが」 ゆうな:「……っ」 ゆうなはハッとして一歩後ろに下がった。 ゆうな:(心の声)(なに、今。なんで近づいた私) スマホを持つ手が止まっている。 ゆうな:(心の声)(この匂い……なんかすごく好きかも) 克己はゆうなが急に黙り込んだので恐る恐る様子をうかがった。 克己:「……あの、信じてもらえないかもしれないんですけど、本当に拾っただけで」 ゆうな:「……」 ゆうな:「ねえ、何かつけてます?」 克己:「え?」 克己は今日の飲み会の時 克己:「……なんか良い匂いがするな」 克己:「お前、何かつけてるのか?」 部下:「あ、気づきました?ステラホワイトっていう練り香水なんですよ」 克己:「練り香水?」 部下:「Amazonで買えるんですけど田中部長も付けてみますか?」 克己:「じゃ……ちょっとだけ付けてみようかな」 部下から良い匂いがしたので何か付けているか?と聞いたところ ステラホワイトという練り香水を教えてもらった。 そして今に至る。 ゆうな:「匂い。香水か何か」 克己:「あ……練り香水を少し。ステラホワイトっていう」 ゆうな:「ステラホワイト」 ゆうなは克己の首元に顔を近づけ、静かに匂いを吸い込んだ。 ゆうな:「……いい匂い」 ゆうな:「さっきはごめんなさい」 克己:「え?」 ゆうな:「下着泥棒とか言って」 克己:「まあ、状況的にそう見えますよね」 ゆうな:「この匂い嗅いでたら、なんかもう怒れなくなっちゃいました」 ゆうな:「その香水ってAmazonで買えます?」 克己:「買えますよ」 ゆうな:「……彼氏につけさせようかな」 克己:(心の声)(彼氏いるのか) 克己:「良い選択だと思います」 ゆうなはくすっと笑い ゆうな:「ありがとうございました。下着、拾ってくれて」 克己:「いえ……疑われましたけど」 ゆうな:「ごめんなさい」 ゆうな:「でも……おかげで良い匂いに出会えました」 ゆうなはそう言って、自分の洗濯物を取り出しカゴに入れコインランドリーを出ていった。 克己はしばらく閉まったドアを眺めていた。 克己:「冤罪にならなくて良かった」 克己は心の底からそう思い洗濯が終わるのを店内で静かに待つことにした。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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金曜日の夜。会社近くの居酒屋。 坂田と山崎は向かい合ってビールを傾けていた。 山崎:「この後どうします?まだいけますか?」 坂田:「明日休みだし、朝まで飲めるよ」 山崎の目が光った。 山崎:「じゃあ、クラブ行きましょう」 坂田:「クラブ!?」 坂田は少し眉を上げた。 坂田:「まぁ……良いけど」 坂田:(心の声)(39歳がクラブか。まあ、たまにはいいか) 2人は会計を済ませ、渋谷へと向かった。 Scene 2|クラブ、撃沈 渋谷の地下クラブ。重低音が体に響く。 照明が点滅する薄暗い空間に、若い男女がひしめき合っている。 坂田:「若い子ばっかりだね」 山崎:「最高っすね!」 2人はドリンクを片手に、声をかけ始めた。 山崎:「ねえ、一緒に飲もうよ」 女性A:「結構です」 坂田:「どこから来たの?よかったら──」 女性B:「ちょっとごめんなさい」 30分後。 坂田と山崎は壁際で並んでいた。 山崎:「……全滅っすね」 坂田:「うん」 重低音だけが、容赦なく響き続けていた。 山崎:「坂田さん、外で潰れてる女捕まえましょうよ」 坂田:「ありだねぇ」 2人はクラブを出た。 Scene 3|第一回・失敗 クラブの外。深夜の路上。 ビルの壁際に、1人の女性が座り込んでいた。 明らかに飲みすぎている。 坂田はゆっくりと近づいた。 坂田:「大丈夫〜?」 女性:「……」 坂田:「ここ危ないから、ゆっくり休めるところ行こうかぁ?」 女性は顔を上げ、坂田をじろりと見た。 女性:「キモいからあっち行け」 坂田:「それは無理だねぇ〜」 山崎:(心の声)(キモい言われても引き下がらない坂田さん、さすがっす) 坂田はその後も粘ったが、最終的に女性の友人グループが迎えに来て終了した。 山崎:「完敗っすね」 坂田:「うん。まあ今日はしょうがない」 2人は肩を落として帰った。 Scene 4|リベンジ前夜 翌週。また居酒屋。 坂田:「先週のリベンジしにクラブ行くか」 山崎:「行きましょう!」 坂田はこの1週間、ある準備をしていた。 会社の同僚から「これ絶対試してみてください」と勧められた練り香水──ステラホワイト。 Amazonで注文し、今日届いていた。 居酒屋を出る前にトイレで手首と首元に塗り込んだ。 坂田:(心の声)(さて、今日はどうなるかな) 2人は再び渋谷へと向かった。 Scene 5|リベンジの夜 深夜。同じクラブの前。 今夜もクラブの外には、酔った客が数人たむろしている。 坂田が辺りを見渡すと── ビルの壁際に、1人の金髪の女性が横になっていた。 坂田:(心の声)(いたいた) 坂田はゆっくりと近づき、女性の肩をトントンと叩いた。 坂田:「こんなところで横になってたら危ないよぉ〜」 女性はうっすらと目を開けた。 坂田:「水買ってきてあげようか?」 その瞬間。 女性の手が、坂田の手首を掴んだ。 ぐっ。 坂田:「お、おっ」 女性はそのまま体を起こし、坂田の首元へとふらふらと抱きついてきた。 あいり:「……いい匂いがする」 あいり:「ハァハァ……」 深く、吸い込む。 あいり:「ハァハァ……」 また吸い込む。 今にも昇天しそうな勢いで、何度も何度も匂いを嗅ぎ続けている。 坂田:(心の声)(捕まえちゃったねぇ) 山崎は少し離れたところから、口を半開きにして眺めていた。 山崎:(心の声)(おっ!激アツ展開来たか!?) 坂田:「ゆっくり休めるところ行こうか」 あいり:「……うん」 小さく頷く。 山崎が素早く近づいてきた。 山崎:「坂田さん、自分も一緒にいいっすか?」 坂田:「いいよぉ〜」 Scene 6|ホテルにて ホテル街。3人は一室へと入った。 部屋に入るなり、あいりはベッドに倒れ込んだ。 しかし意識はある。 あいりはベッドの上で坂田の方へと手を伸ばした。 あいり:「……こっち来て」 坂田:「はいはい」 坂田がベッドの端に腰を下ろすと、あいりは即座に坂田の首元に顔を埋めた。 あいり:「ハァ……またこの匂い」 あいり:「好きすぎる……」 坂田:(心の声)(この子、本当に匂いが好きなんだな) 山崎はソファに座りながら、2人の様子を眺めていた。 山崎:(心の声)(俺の出番は……) 坂田:「山崎もこっち来いよ」 山崎:「いいんすか」 坂田:「まあ、狭いけどな」 山崎:「問題ないっす」 薄暗いホテルの部屋の中、重低音とは無縁の静かな時間が流れていった。 Scene 7|翌朝 朝。ホテルのロビー。 坂田と山崎は並んでホテルを出た。 2人とも、スッキリとした顔をしている。 山崎:「……最高の夜でしたね」 坂田:「あぁ」 山崎:「先週と今週、何が違ったんすか?」 坂田:「これだよ」 坂田はポケットからステラホワイトを取り出した。 山崎:「なんすかそれ」 坂田:「練り香水。これ塗ってたら向こうから来たんだよ」 山崎:「え…俺も欲しいっす」 坂田:「Amazonで買えるよ。ステラホワイトで検索して」 山崎はすぐさまスマホを取り出した。 山崎:「今ポチります」 朝の渋谷の街に、2人の足音が響いた。 清々しい朝だった。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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金曜日の深夜。繁華街の路上。 石田浩二は千鳥足で駅の改札をくぐろうとして止まった。 改札の電光掲示板に、無情な文字が並んでいる。 『本日の終電は終了しました』 浩二:「飲みすぎたー」 反省はしていない。 しかし現実は受け入れなければならない。 浩二:「タクシーだと高いし……漫喫泊まるか」 浩二はスマホで近くの漫画喫茶を検索し、ふらふらと歩き出した。 Scene 2|漫喫へ 深夜1時。漫画喫茶「コミックパラダイス」。 浩二は受付のスタッフに部屋を聞いた。 スタッフ:「現在、喫煙ルームの空きがなくて……禁煙の完全個室のみご案内できます」 浩二:「禁煙か……まあいいか」 スタッフ:「喫煙所は2階にございます」 浩二:「わかりました」 案内された鍵付きの完全個室に荷物を置いた。 狭いが、プライベート空間だ。 浩二:「一服してくるか」 Scene 3|喫煙所にて 2階の喫煙所。 2人も入れば窮屈になる小さなガラス張りの空間だ。 浩二はタバコに火をつけ煙を吐き出した。 しばらくしてドアが開いた。 若い女性が入ってきた。 浩二:(心の声)(……可愛い子だな) アイドルのような顔立ち。 深夜の漫画喫茶にいるとは思えないような整った外見だ。 女性はバッグをごそごそと探り始めた。 ゆな:「すみません、ライター貸してくれません?」 浩二:「どうぞ」 ゆなはタバコに火をつけ一口吸った。 ゆな:「ありがとうございます」 浩二はタバコを吸い終え、喫煙所を出た。 ゆなも、ほぼ同じタイミングで出てきた。 二人は無言のままそれぞれの部屋へと向かった。 Scene 4|手紙 浩二は部屋に戻り備え付けのパソコンを起動した。 動画でも見て時間を潰そうと思っていた。 しばらくして。 コンコン。 ドアがノックされた。 浩二:(心の声)(誰だ?スタッフか?) ドアを開けると誰もいない。 浩二:「……?」 不思議に思いながらドアを閉めた瞬間、足元に白い紙が落ちていることに気づいた。 拾い上げて読む。 『さっきはライターありがとうございました。214番の部屋に来てくれませんか』 浩二:「……え」 浩二はしばらく紙を見つめた。 浩二:(心の声)(これは……あの子か?) 浩二:(心の声)(罠とかじゃないよな) 浩二:(心の声)(いや、罠だったとしても……行くか) 浩二は部屋を出た。 Scene 5|214番の部屋 廊下を歩き214番の前に立つ。 浩二はドアをノックした。 数秒後、ドアが開いた。 ゆなが立っていた。 無言で中に入るよう手招きする。 浩二:「……失礼します」 部屋に入った。 ドアが閉まった。 その瞬間。 ゆなが背後から浩二に抱きついてきた。 ゆな:「ハァ……ハァ……」 息遣いが荒い。 浩二:「ちょっ!?」 ゆなは浩二の首元に顔を埋め深く吸い込んだ。 ゆな:「……っ」 また吸い込む。 浩二:(心の声)(え、なに、これ) ゆな:「さっき喫煙所で会った時から…ずっとこの匂いが気になってたんです」 腕に込める力がじわじわと強くなっていく。 ゆな:「これ……何の香りですか?」 浩二:「ステラホワイトという練り香水です」 ゆな:「ステラホワイト……」 ゆな:「すごく良い匂いですね」 浩二:(心の声)(今日の飲み会で同僚に塗ってもらったやつだ) 浩二:(心の声)(まさかこんなことになるとは) ゆなは力を緩めるどころかさらに体重をかけてきた。 気づけば浩二は押し倒されていた。 ドサッ。 浩二:「あ、あの──」 ゆなは構わず浩二の首元に顔を近づけまた深く匂いを吸い込んでいる。 Scene 6|しばらく後 部屋の中に静寂が流れた。 ゆなはまだ浩二の首元に顔を埋めたままゆっくりと匂いを吸い込んでいる。 浩二:「あ、あの……そろそろ離れてもらえると」 ゆなはゆっくりと顔を上げた。 ゆな:「ごめんなさい」 ゆな:「ずっとこのままが良かったけど……」 少し名残惜しそうに言った。 ゆな:「迷惑じゃなければ……また会ってくれませんか?」 浩二:「はい。いいですよ」 ゆなの顔がぱっと明るくなった。 ゆな:「LINE交換しましょ」 2人はスマホを取り出し、LINEを交換した。 ゆな:「じゃあ……また連絡しますね」 浩二:「はい」 浩二は部屋を出て、自分の個室へと戻った。 数時間前、居酒屋でのこと 浩二が同僚の隣に座っていると、同僚がステラホワイトを取り出す 同僚:「これ、めちゃくちゃ良い匂いでおすすめなんだよ」 浩二:「なにそれ」 同僚:「ステラホワイトっていう練り香水。最近買ったんだけど」 同僚が蓋を開けて差し出す。 浩二は鼻を近づけた。 浩二:「ほんとだ!良い匂いだね!ちょっと塗ってみていい?」 同僚:「いいよ」 浩二は首元と手首に少し塗り込んだ。 部屋に戻った男性はスマホを手に持ちAmazonのページを開く 検索欄に「ステラホワイト」と打ち込む。 迷わずカートに入れ、注文した。 男性(心の声):「届くのが楽しみだ」 深夜の漫喫の個室で、浩二は静かに笑った。 来週の同僚には、礼を言わなければならない。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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土曜日の昼前。ひろしのワンルームマンション。 部屋の至る所にアニメのフィギュアが並んでいる。 壁には同人誌のネームが貼り付けられ、床にはトーンのカスが散らばっている。 ひろしはパソコンを閉じ立ち上がった。 ひろし:「今日もファミレス行くかー」 家だと集中できない。 誘惑が多すぎる。フィギュアが目に入る。積んでるゲームが目に入る。配信が始まる。 気づいたら夜になっている。 だからひろしは週末ファミレスかカフェで作業することが多い。 玄関で靴を履こうとしたとき宅配ボックスの通知が目に入った。 ひろし:「あ、届いてた」 取り出したのは小さな箱。 先週Amazonでポチった練り香水ステラホワイトだ。 ひろし:「せっかくだし塗ってみるか」 洗面台の前で手首と首元に少し塗り込む。 特に期待はしていない。 ひろしはリュックを背負い家を出た。 Scene 2|ファミレス、作業開始 最寄りのファミレス。 土曜の昼前、店内は程よく賑わっている。 ひろしはいつもの窓際の席に座りノートパソコンを開いた。 ドリンクバーのコーヒーを一杯注いで早速作業を開始する。 ひろし(心の声):(次の新作、どんな内容にしようか悩むな) ひろしの同人誌は成人向け漫画だ。 コミケでそこそこ売れている。 本業のサラリーマンより、こちらの方が生きがいを感じている。 ひろし(心の声):(やっぱりアイデアは現物から得るのが一番だ) ひろしはおもむろに、大人のサイトを開いた。 ひろし:「うひょ〜。これはいいな」 声に出てしまっていた。 周囲の客が一瞬こちらを見たが、ひろしは気づいていない。 画面に釘付けだ。 Scene 3|来店 その時、ファミレスの入口のドアが開いた。 藤原みずきが入ってきた。 黒髪ロング、清楚系のワンピース。 店員に案内されたのは──ひろしの後ろの席だった。 みずきはひろしの後ろを通り抜けようとした。 その瞬間、チラッと視界に入ったものがある。 ひろしのパソコンの画面。 みずき(心の声):(うわっキモ。大人のサイト見てる) みずきは顔をしかめながら後ろの席に着席した。 メニューを開き、なるべくひろしの方を見ないようにした。 一方ひろしは、後ろに人が来たことにも気づいていない。 画面を凝視しながら、時折メモを取っている。 ひろし(心の声):(このシチュエーションいいな。参考になる) 完全にプロの目だった。 本人の中では。 Scene 4|異変①──ひろしの場合 数十分が経った。 ひろし(心の声):(やべっ、ムラついてきちゃった) これはひろしの悪癖だった。 アイデア探しで大人のサイトを見ているうちに自分が影響を受けてしまうのだ。 そうなるともう作業どころではない。 ひろし(心の声):(一旦、スッキリしてくるか) ひろしはパソコンをスリープにし席を立った。 トイレへと向かう。 ひろし(心の声):(ファミレスのトイレって意外と個室が広くていいんだよな) 完全に慣れていた。 Scene 5|異変②──みずきの場合 実はみずきにも異変が起きていた。 席に着いてからずっと気になっていたことがある。 鼻の奥に漂う、甘く清潔感のある香りだ。 みずき(心の声):(めっちゃいい匂い。この香りどこから来てるんだろう) 周囲を見渡した。 特に香水をつけていそうな人は見当たらない。 みずき(心の声):(すごい気になる……) みずきは料理を食べながらも、ずっとその香りの正体を探していた。 そしてひろしが席を立った瞬間。 香りが、動いた。 みずき(心の声):(えっ) みずきは思わず顔を上げた。 香りはひろしと一緒に、トイレの方向へと遠ざかっていく。 みずき(心の声):(えっ、待って) みずき(心の声):(後ろの変態から来てた香りだったの!?) みずきは自分の行動が信じられなかった。 第一印象は最悪だった。 大人のサイトを堂々と見ていたキモオタだ。 しかし体が動いていた。 みずき(心の声):(……匂いが、気になる) みずきは席を立ち、トイレへと向かった。 Scene 6|トイレにて ファミレスのトイレ。 男女共用の個室トイレにひろしが入ろうとしていた。 その瞬間、後ろからみずきが入ってきた。 ひろし:「──!?」 振り向くと、さっき後ろに座っていた清楚系の女性が立っている。 ひろし(心の声):(なんで女性がここに) ひろし(心の声):(いや、男女共用だから当然なんだが) みずきは一歩近づきひろしの首元に顔を寄せた。 みずき(匂いを嗅ぐ仕草):クンクン ひろし:「……え」 みずき:「……やっぱりこの人だ」 ひろし(心の声):(えっ匂い嗅いでる?) みずきはゆっくりと顔を上げひろしを見た。 みずき:「ねえ、何であんなサイト見てるの?」 ひろし:「え、あ……同人誌の新作の参考のために……」 みずき:「同人誌の新作?」 ひろし:「は、はい。成人向けの漫画を……コミケで売ってまして……」 みずき:「……それじゃ今日のことを書けばいいんじゃない」 ひろし:「え?」 みずきはひろしの目をまっすぐに見た。 みずき:「大人のサイトと同じようなことしてあげる」 みずきはそのまま、ひろしの唇に自分の唇を重ねた。 一度。 また一度。 それから何度も何度も。脳が震えてしまうほどに。 Scene 7|トイレから出る二人 数分後。 トイレの扉が開きみずきが先に出た。 何事もなかったような顔で自分の席へと戻っていく。 数秒後ひろしが出てきた。 顔が完全にスッキリしていた。 ひろし(心の声):(……スッキリした) ひろし(心の声):(予定と違う方向でスッキリしたが) ひろしは自分の席に戻りパソコンを開いた。 スリープが解除されさっきまで見ていた大人のサイトが表示される。 ひろしはそっとタブを閉じた。 ひろし(心の声):(もうこれは必要ない) 新しいドキュメントを開く。 タイトルを打ち込む。 『ファミレスで大人のサイトを見ていたら』 ひろしの指が勢いよく動き始めた。 ひろし(心の声):(ネタは……今日の実体験がある) ひろし(心の声):(これは売れる。絶対売れる) 窓の外の午後の光がパソコンの画面に反射していた。 ひろしはふと手を止め洗面台の脇に置いてきた小さな箱のことを思い出した。 ひろし(心の声):「今回、最高な作品を作るよ……」 ひろし(心の声):「ステラホワイト……お前のおかげだ」 ひろしは静かに笑い、また原稿の続きを書き始めた。 #漫画 #マンガ #モテおじ #モテるおじさん #pr
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