飛行機の離陸まではいつも 「ああここから数時間か….」と、少し落ち込むけれど それぞれの国に着き、その国ごとの独特の香りを感じた途端 心がドッキンドッキン音を立てて踊り出すんだな。 ホテルに荷物を放り投げて現金とカードをジーンズに入れ サンダルでプラプラ外を歩いてみると その国に暮らしている人の生活が少しずつ見えてくる。 自分の日常と何もかも異なるが故に 何にも期待していないし、自分もされていない状態が続くと 頭がゆっくりとリラックスし始めるんだけれども、 これは旅の効用なのだろうか。 誰かと出会って、会話が弾めば一緒に食事を囲めば良いし 疲れたら木陰に腰をかけて冷たいスイカジュースを飲めば良い。 時計を見ないまま歩き続け、足がもう限界だと言えばホテルへ帰れば良い。 自分のことを「私はこういう人間である」と定義して生きる日々 「あなたはこんな人でしょ」と、定義されることもあるでしょう。 29年生きてきた中で、私は自分のことを間違った捉え方をされたり 「あなたらしくない」と言われる度に、それに対して説明したり “そうではないということを分かってもらわなければならない”と、 思い続けてきたのだけれど。 29歳と1ヶ月目にしてついに、「自分を定義するものは自分でなくて良い」ということに気がついた。 誰かにとって私が「いい奴」ならそれでいいし、 「嫌な奴」ならそれでもいい。 今日の自分に自分が嘘をつかなかった と、 そう思えたらそれで充分なのかもしれない。 ホーチミンの少し甘いフォーを啜りながら、 そんなことを考えたのでしたとさ。
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